翻訳家として独立!パリで暮らすアメリカ人翻訳家のインタビュー!

今回のインタビューシリーズはパリにお住いのアメリカ人、Arbyさんにお話を伺いました。

Arbyさんは5年前に独立して翻訳家として働き始めました。もともとネイティヴの英語とフランス語が流暢でしたが、法律系の講師として働いていたのを辞め、フランスでAuto-Entrepreneurというフリーランスや自営業を営む人向けのステイタスに登録して、今は独立して翻訳家として活躍しています。

どういった仕事をしているのか、どうやって仕事を見つけてくるのかなど興味深いお話が聞けました。

1)あなたのお仕事はなんですか?

フランス語の文章を英語に翻訳しています。メインの仕事は学術論文、学術雑誌、学会用のブレゼンテーションや論文、教育機関のプレスリリース、キャンペーン文章などを翻訳しています。

専門は歴史がメインですが、科学や美術系の文章も翻訳します。ほとんどの仕事が、フランスの歴史、フランス人の世界への影響などの学術論文を英語に訳したり、手直ししたり、雑誌に掲載するのを手伝ったりしています。大体が論文(アーティクル)といって15−20ページから50ページ未満のものが殆どです。

2)どうして翻訳を始めようと思ったのですか?

理由は2つあります

1つ目は脳に知的な活動をさせることが好きなので、そのような仕事がしたいと思っていました。学術論文などを読んでいること自体に喜びを感じるので仕事がとても楽しいです。どう翻訳したら自然に聞こえるかなどを考える事が楽しい上、脳の勉強になります。

2つ目は独立したかったからです。

会社やエージェンシーに属さず、自分の力を試してみたかったからです。どういった仕事を請け負うか、どういうスケジュールで仕事をするか、旅行のを挟む為先に仕事を終わらせたり、仕事量を多くしたり少なくしたり、自分で全部コントロールできる点がとても良いです。

以前の仕事は法律の講師をしていましたが、学士号で英語文学部のリーディング・ライティングを専攻していたのでそのスキルを活かして仕事をしてみたいなと思っていました。翻訳自体は初心者で最初は戸惑いました。

翻訳をする時にはソース・ターゲット言語があります。

  • ソース言語(Source Language) →翻訳される言語
  • ターゲット言語(Target Language)→翻訳した言語

例えばフランス語から英語に翻訳したらフランス語がソース言語

英語がターゲット言語です。

実際に翻訳家として活躍している人たちはターゲット言語がネイティヴな場合が多いです。私も今はフランス語からネイティヴの英語への翻訳ばかりです。

実際、英語からフランス語の翻訳も挑戦してみましたが、ネイティヴでは無いと翻訳するのに時間がかかり、自然な言い回しができなかったり、書き終わった後にもう一度ネイティヴの人に読んでもらわなければいけないのでとても時間がかかります。

3. 翻訳を始めたとの事ですが、最初のお客さんはどこで見つけましたか?
他の翻訳者と比べてArbyさんを選ぶ理由とはなんですか?

実は翻訳の仕事って他の翻訳者からもらうことがほとんどなんです。最初のうちは特に、知り合いの翻訳者から溢れてしまった仕事をもらったところからスタートしました。その仕事の中から固定客になったり、そこから紹介されて新しいお客が増えたりしました。

翻訳者にも私の様に本業にしてやっている人と、副業としてパートタイムで行なっている人と居ます。翻訳家のネットワークの中で抱えすぎて終われない仕事など、情報交換して仕事をあげたりもらったりしますよ。

仕事をする上で心がけていることはまず質の良い・質の高い仕事をすることです。文字から文字の翻訳なら誰でもできるけれどもそれをどう自然な英語にできるか、文章が滑らかに聞こえるかそこに時間を裂いています。

そして常にプロ意識で仕事をすること。締め切りを守る、納品をしたら終わり、では無くもし追加で質問や変更をお願いされたら対応する、メールに早く返信するなど。簡単なことですが常に意識してやっています。

4. 会社員で勤めていた時と比べてどうですか?
独立してからの悩みなどはなんですか?

一言でいうと”Love it!”

会社員の頃と比べてとってもいいです。もともときっちりしている性格なので仕事する時はちゃんと仕事しますし、仕事をすればお金が入ってきますし、仕事をしなければ入ってきません。

この状態が好きか嫌いかは人に寄ると思います。

会社員は会社にいる時間でお給料をもらいます。

フリーランスや独立した人は仕事の生産性に賃金が支払われます。お給料は高い・低いは自分の仕事の質と量に比例されます。

会社員の頃は家に帰ったら、週末、バケーションの間は完全に仕事のことを忘れられますが独立してからは仕事と生活の境目がなくなります。週末や夜も期限の近い仕事があればやらなければなりません。体調が悪くて数日休んでしまったらそのつけは回ってきます。

予想外に時間がかかる仕事が、支払いの催促をする事!仕事時間の10%くらいを催促する時間に当てている気がします。

仕事依頼先が学校や教育機関の場合、支払いまでに3人くらいの署名が必要だったりして休みが挟んでしまうと何ヶ月も支払いが滞納することもあります。会社員ですと月に一度なんの心配も無くお給料が支払われていた時期が懐かしいです。

5. 昔の自分にアドバイスするとしたらどんな事ですか?

もっと早く翻訳家として独立すれば良かった!と思っています。他の人にもしやりたいことやビジネスのアイディアがあればやってみて損はないと思います。

自分の為に、自分の時間を扱えるという点はとても満足しています。

あとはオフィスを借りる事を推進します。最初は自宅で仕事をしていたのですが、私生活と仕事の区切りを付けやすくする為にオフィススペースを借り始めました。朝起きて、準備して、家から出る、シェアスペースで一緒に働く人たちと話したり、情報を交換したりするのは自分にとって大事な事だなと気づきました。

 

6. 仕事以外の趣味、余暇、週末の過ごし方などを教えて下さい。

趣味はスカッシュと音楽です。

スカッシュはフランスのランキングに乗るくらい真剣にやっていました笑 (*日本ではあまり有名ではありませんが3方壁に囲まれた部屋でやるテニスです。)

写真:www.topendsports.com
Screenshot 2018-11-08 12.47.05独立してからは、短時間集中して一日だいたい4−5時間働いています。

1時間のコマを4コマ、もしくは2.5時間を2コマというように1日を割り当てています。正直なところ、集中して仕事をすると1日4−5時間が限界だと思っています。会社で仕事をしていてもミーティングやコーヒー休憩、昼食の時間を抜かすと大体このくらいの時間になるのではないかと思います。

スカッシュも午前中に2.5時間の仕事を終えて、休憩と気分転換に練習をしてから午後の仕事をしたりします。

そのほかの趣味はアマチュアロックバンドでギターを引いています。ギターも休憩や気分転換に10分引いて、また仕事して、というサイクルで弾いたりします。その他にもアルメニアのフルート”DUDUK”も趣味で弾きます。(お父様がアルメニア出身だそうです)

Screenshot 2018-11-08 12.58.51.png

他の趣味は、旅行、料理、パリの美味しいレストランの発掘、本を読むこと。今後の目標は自分でも本を書いてみたいと思っています!

 

さいごに

私も今年の頭に少し翻訳の仕事を請け負って、数ヶ月間、パートタイムで何件かお仕事をしましたが慣れないと時間がかかり過ぎてしまって結局時給に換算すると全然お金にならなかったり、請け負った仕事の内容が専門的過ぎて翻訳していても全然面白くなかったり笑

自分の興味のあるテキスト、そしてある程度の収入になるまでには苦労したと思います。もともとは法律の仕事をしていたので契約書の翻訳などが回ってきたそうですが、お金にはなるけれども翻訳していても全く面白くなかったので辞めたそうです。今では興味のあるテキスト、論文などが中心に仕事が出来ているので凄く満足しているそうです。

私もどんなに集中できても1日4−5時間しか働けない、という点にはすごく賛成します。会社にいた時には働いているように見えて実はミーティングやレポート、色々な雑用にかける時間が多かったな、と思います。

オフィススペースも参考になります。今住んでいる場所に引っ越した時に書斎を設けました。家で仕事をする場合も仕事に専念できるスペースが必要だな、と感じます。最近はお昼を食べに行くついでに午後もそこのカフェで仕事をしたりします。少し場所を変えて仕事をするのも効率が上がります。


Arbyさんありがとうございました!

過去のインタビューはこちらからご覧頂けます。

 

 

 

 

 

 

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